消防団の思い出

最近、防災訓練などによく参加させていただくので、自身の消防団員当時のことをよく思い出します。

 

一番の思い出は、自身が出場した消防操法大会です。消火活動に使用する小型ポンプの操作技術の正確性や迅速性を競う大会です。こうした大会を通じて操作技術を習得し、いざという時の出動に備えます。

 

私が所属していた和束町消防団では2年に1回、7月に町大会が開催され、優勝した部は京都府の消防操法大会に出場できます。

町内には、概ね自治会に相当する地域ごとに部があり、当時17部あったと記憶しています。

私の所属する部は、それまで優勝経験がありませんでしたが、大会のたびに諸先輩方が優勝目指して切磋琢磨されてきた歴史がありました。

 

消防団に入団すると、操法大会に一度は出場するのが部の伝統。いよいよ私も出場という年を迎えました。

しかし、ここで悩んだのが、自身の右手のこと。右手で機器をうまく操作できるか、皆さんに迷惑をかけないかと悩みました。

 

その思いを察してか、先輩が出場の意向をわざわざ聞いてくださいました。私は不安な思いとともに、出場したい思いを率直に打ち明けました。先輩はニコッと笑って、「出てもらおう」と言ってくださったのです。

 

いざ練習がはじまると、早速、難関にぶち当たりました。

指揮者となった私の最大の役割は、二重巻きになったホースを右手でまっすぐ延ばすこと。しかし、ホースが最後まで延びず、だんご状態に なったり、歪んだりと、なかなかうまくいきません。

 

先輩も、私にピッタリ張り付いて、どうすればよいか一緒に考えてくださいました。私は(特別に許可をもらって)家にホースを持ち帰り、何度も練習しました。母も、手袋を私の手に合うように縫い直してくれました。

しかし、それだけの努力をしても、ホースがまっすぐ伸びるのは、本当にごくまれでした。

 

緊張して迎えた大会当日。思いっきり投げたホースは、何と奇跡的にまっすぐ伸びたのです! それまでの練習で一度もないような最高の延びでした。

 

一緒に参加した3人も、日頃の練習の成果を遺憾なく発揮。それぞれが最高の出来で大会を終えることができ、ふたを開ければ、思ってもみなかった初優勝。皆の喜びが爆発しました。

 

ある先輩が「操法大会が終わった後は、中学校のクラブの大会が終わっ た後のような、すがすがしさがある。大人になってからはなかなか味わえない感覚の。」とおっしゃていましたが、まさに、そのとおりでした。

 

このことは、私の人生の中でも貴重な1ページとなっています。

 

以下の写真は、町大会で優勝した時のもの(左)と、府大会の出場直前のもの(右)です。

 


2015年1月26日